2018-01-16
『古山拓海画展〜海のおはなしがくれたもの〜』が二週目に入りました。
31日まで展示していますので、ぜひどうぞ。
この展示作品は、「小説や詩歌から連想したイメージを描く」ということをしています。今回アップの絵は、十五少年漂流記を数十年ぶりに読み直して、エピソードを飾り系的に一枚の絵にあらわしたものです。真ん中の男の子三人は、ブリアン、ゴードン、ドニファン。
懐かしいですよね。この小説は大人になってから読んだのは初めてですが、子供の頃とは違った楽しみ方ができました。ジュールヴェルヌは、社会の仕組みのことまで本に託していたんだ、なんてあらためて感じ入りました。
イメージを絵に置き換える、、、イラストレーターにとっては当たり前のことだと思っていますし、物語を読むと誰でもが、主人公キャラクターが映像のように浮かんできて、ストーリーが映画のようにカット割りで流れて行く、、、と疑っていませんでした。なので、今回の展示に関する反応が「イメージがちがうな」というも感想がどっさりくるんだろうな、と、思っていましたが、ふたを開けたらそうでもなかった。
文章が映像的に脳内で見えているって、特別なことではない、と思っていたのですが、はたしてみなさんはどのように物語を味わっているのでしょう?実はわたしの楽しみ方とは全く異なった、もっとおもしろい読書イメージ法が普通にあるのかも….。長年、損していたのかも、、、。そんな意味でも作家としては反応が楽しい展示です。
話は変わって、今、とある保育園のロゴデザインとイラストマークの仕事をしています。その仕事は自分の子供力も問われている感じです。子供心に帰ることって、イラストレーターにとっては必須のスキルのような気がしてます。もっとも子供みたいだから、商売うまくいかんのだなあ(苦笑)
十五少年漂流記はあらためて傑作でした。本気で無人島で暮らしたいな、と数十年ぶりに思いました。
紙にインク+水彩