2020-04-04
こんにちは、タクです。この週末は宮城県が外出自粛要請を出しましたので、アトリエアルティオも臨時休業(4/4〜4/6)としています。医療関係のみなさまへの援護の意味も込めての臨時休業です。なにとぞご理解くださいませ。
数回前のブログでとりあげた、イラストで関わった絵本「あなたの一日が世界を変える」(日英対訳=PHP研究所)についての最新情報です。
本書が、AmazonのKindle版で無料公開されることになりました。
児童文学作家・くすのきしげのりさんと組ませていただいた絵本ですが、閉塞的になっている世界に対して、できることは何か?と、くすのきさんと版元のPHP研究所が話し合い実現した無料公開です。
Kindle版のみの期間限定ですが、ぜひ世界を良き方向へ変えるために、お読みいただけるとうれしいです。
イベントの中止や店舗の臨時休業とあらゆることが止まっていますね。
自営業イラストレーターである私も、いわゆる出版・広告関係の仕事はほとんど動きがありません。仕事が動かない=売上が立たないわけですから、精神状態が落ち込んでも当然です。
しかし落ち込んでいるか?といいますと、そうでもありません。理由は美を見直す作業を仕事にしていることにあるように思えます。
私の場合、イラストの他に個展の絵の制作というもう一本の柱があります。個展のための作品制作はオーダーがあって描くわけではなく、いわゆる自分自身がオーダー主。売れるか売れないかは個展が始まってみないとわかりません。
ですが、描き始めると不思議なもので「いい気」が上がってくるのがわかります。
私が描く対象は旅先で出会った、「他の人が見たらなんてことのない風景」がほとんどですが、「なんてことのない風景」の中から美をすくいとる作業が制作です。わたしにとってはその風景は絶品として入ってきたわけですから、自ずとテンションもあがっていくのです。その感覚を文章で伝えるなら、「向き合った風景や大地、木々にじぶんの体が溶け込んで行く感覚」といったらいいでしょうか。
風景は、100人居れば100通りの見方があります。
99人が見過ごした風景であっても、スケッチしたということは美を「見つけた!」ということ。自分にしか見えていない美しさを創造する楽しさは、いい気があがってきて当然なわけです。
「100人居れば100通りの見方」と書きましたが、絵に限らず全ての表現に当てはまることではないでしょうか?
音楽、詩、書道、俳句、物語。表現芸術は99人が見過ごしたものを書き出すことで世に出て行くのだと思います。
このたび、東北に、「みちのく童話賞」が産声をあげました。
私がイラストでかかわった児童書「しゅるしゅるぱん」(福音館書店)の著者おおぎやなぎちかさんが実行委員会の代表をつとめている縁で、私どものアトリエアルティオも協賛しています。
童話という表現で「99人が見過ごした」あなただけの物語=「童話」を書いてみてはいかがでしょうか?
以下にホームページを記載しておきますので、どうぞご覧ください。
ドイツの首相が新型コロナで生命を断たれようとしている芸術家・アーティストを資金的に援助するという感動的な救済策を発表しました。その中で、「芸術は生命維持装置である」という発言をしていました。
ぜひ、みなさんに童話という生命維持装置を紡ぎ出してほしいと思います。
今日も水彩画を水彩ギャラリーにアップしました。
外出を控えている皆様、気持ちを休める一助になれば幸いです。
「イラストのお仕事、発注してみようかな、、、」という業界の方は、こちら→イラストギャラリーをどうぞ(と書いてイラスト仕事が来たことは無いんだけどね^_^)