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コロナ禍の影響で予定されていた現地取材の仕切り直しが続いています。

現地取材?この状況下ならグーグルアースがあるじゃないか?と言われそうですが、そうもいかない場所もあります。

例えば土木工事の現場スケッチ取材。こればかりは現場にかなうものはありません。土が剥き出しになり杭が打たれた現場に無駄な動きひとつない作業員。重機の無限軌道が地を唸らせる。現場に立って見えてくる構図が間違いなくある。

明日は別件で現地スケッチ取材がありますが、こちらも一ヶ月半のびのびになっていた仕事です。ようやくスタートライン。

そういえば、3月の上越現地取材の帰り道、高速道路を走っていると、目の前をある意匠が施された一台の車が走っていました。それは間違いなく自分がデザインした「土木に従事する女性」のための「エチケットカー」でした。名古屋は中部土木の社長さんからの依頼で手掛けていたのです。なんとも嬉しい「作品」との偶然の再会でした。

現地取材にはいろんな嬉しいオマケも待っているのです。

 

絵は不思議です。
私が美術館でずらりと並んだ画家の作品と向き合った時、どんなに有名な画家であっても全ての作品に心が動くわけではありません。
作品の前で立ち止まる理由、いわゆる琴線に触れるかどうか?は、自分の過去体験や今の心境にあるのではないかと思うときが多々あります。

一人のお客様から、伊達政宗公騎馬像を水彩画で描いて欲しい、とのオーダーをいただきました。
もちろん、いくつもの理由があってのオーダーでした。

経験や感動、今の心もよう、そんないくつもの体験の連なりという琴線に響く絵を描く。それは描き手の描く技術以上に過去体験もまた試されることなのかもしれません。

 

文語文と聞いて、何を思い浮かべますか?枕草子?伊勢物語?それとも平家物語でしょうか?

元東北大学教授の佐藤勢紀子先生が、東北大学関係者のサポートを得て、文語文を学びたいという「日本語を母国語としない人たち向け」に作ったウェブサイトができました。それが“BUNGO-bun GO!”です。私はサイト全ページのイラストを描くことで関わりました。

上述「伊勢物語」や「枕草子」、「土佐日記」、「徒然草」、「一寸法師」などを教材に、文語文をわかりやすく習得できるコンテンツです。古典に書かれた情景をイラストでカヴァーしました。

以下に佐藤勢紀子先生のサイトへ寄せた序文を紹介しておきます。

「“BUNGO-bun GO!” は、日本語を母語としない人たちの文語文学習を支援するためのオンライン教材です。

世界中で多くの人々が日本語を学習しています。その中で、文語文を読みたい、あるいは読む必要があるという人も少しずつ増えてきています。“BUNGO-bun GO!” は、そんな人たちが文語文に親しみ、文語文法を身に付けるのをサポートする教材です。PCでも、タブレットでも、スマートフォンでも使えるように設計されています。独習にも、授業の教材としても、利用できます。

“BUNGO-bun GO!” を使って文語文を学ぶことで、現代日本語をより深く理解することも可能になります。現代日本語の中にも、古語や文語文法の要素がたくさん残っているからです。

“BUNGO-bun GO!” は、日本語学習者はもちろん、日本語を母語とする人にも使っていただけます。授業で習ったことの復習や自学自習にご利用ください。」

イラストの作成にあたっては、時代考証や細かな下調べを佐藤先生や開発協力者の虫明美喜先生と重ねました。両先生との下絵でのやりとりある意味、ライムトラベルでした。(ちなみに虫明美喜先生は拙著「子規と歩いた宮城」の編集協力者です)

歴史を学ばずして未来は語れない、、、と思います。

文語文の世界を学ぶこともまた、明日へ踏み出す智恵にさらなる深みを与えることだと確信しています。

ちなみに私の古文の成績はCランク。。。お楽しみはこれから!です^_^

 

“BUNGO-bun GO!”ウェブサイトはこちらです https://bungobungo.jp/

 

   

おかげさまで神戸での2度目の個展が終わりました。今回は蔓延防止措置の中での開催ということもあり、いつも以上に気を使った個展でした。状況が状況だけに「来てください」と声を大にして言えないわけですから。

それにも関わらず大勢のお客様にいらしていただき、頭の下がる思いでした。神戸、近畿の皆様、ありがとうございました。

今回の個展で今までと違っていたのは、絵本好きの方々が大勢いらしてくださったということです。一月ほど前に八尾市の茶吉庵開催の「くすのきしげのり先生の著作絵本原画展」に私の絵が展示されたこともあり、そのイベントに参加した絵本セラピストの方々や絵本講師の皆さんが多数ご来場されました。

私の表現の柱は数本あります。広告のイラストレーション。個展のための水彩画。絵とエッセイ。アニメーションも作りますし、法廷画も描きます。その中の一つに絵本のための絵画表現があります。

と書くとそれぞれの表現は別物という感じがしますが、私の中ではどれも表現の表出方法が違っているだけに過ぎません。皆さんにそのことが水彩画やグッズを通して伝わったことが嬉しかったです。

神戸在住の友人、柏原かおりさん、建築家の吉田公彦ご夫妻にはパブリシティから最後まで様々な形でご尽力いただきました。深く感謝申し上げます。

トアギャラリーのオーナー崔さんは、「コロナ禍で来られない方のために」と、ウェブで全作品を見てもらえるサイトを作ってくださいました。ありがとうございました。(サイトをリンクしますのでご覧ください。ご希望の絵がございましたらお気軽にお問い合わせください…としっかりアフター営業^_^)https://tor-gallery.com/2104/202104171F.htm

二年後2023年の春には三度目の神戸トアギャラリー個展を開催したいと思っています。心からありがとうございました!

 

おまけ:お客様にスマホでお見せして喜んでもらえたアニメ:「広瀬川 きみの翼になれたら」^_^ ご覧いただけなかったあなたに♫

(監督・演出・原画・動画・色指定:古山拓 音楽:古山開斗 プロデューサー:古山久美子)

■ 2021/4/25 アルティオ店舗予約時のみ開店のお知らせ ■

アルティオショップお客様各位

いつもご愛顧のほどありがとうございます。「ショップの予約時のみ開店」のお知らせです。

諸事情鑑みまして、4月27日〜5月10日の間は、前もってご来店のご予約をいただいた日時のみ開店させていただきます。

来店のご予約は、メールにて受け承ります。

Contact usの問い合わせフォームから、問い合わせ内容に来店希望日時記載の上、メールをお願いいたします。

フェイスブック、ツイッターでリンクいただいているお客様はSNSメッセージからでも結構です。

ご不便おかけしますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

お電話でのご予約ご希望の方は、作家携帯080−1817−4573までお電話にてお問い合わせください。

なお、イラストレーション制作、絵画制作は通常通り受注並びに営業しております。

引き続き、ご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

2021/4/25

 

 

■神戸個展とアルティオ店舗臨時休業のお知らせです■

4/17〜22の神戸個展開催に伴い、4/15〜26の間、立町のアトリエ・アルティオは臨時休業となります。

ご不便をおかけして申し訳ございません。店舗は4月27日から営業再開となります。

よろしくお願い申し上げます。

神戸個展 古山拓水彩画展 「旅の空は遥か色」
会期/2021/4/17(土)〜4/22(木)午前11時〜午後7時(最終日は午後4時閉場)
会場/トアギャラリー1  神戸市中央区北長狭通3-12-13(トアロード沿い:帽子のマキシン向かい)

トアギャラリーのウェブサイトはこちらになりますhttps://tor-gallery.com/

 

 

2021/4/17~22古山拓個展「旅の空は遥か色」神戸・トアギャラリーにて開催

2019年に続き、2度目の神戸個展を開催します。

仙台に暮らす私と神戸との縁は、1997年に遡ります。当時まだ仮設住宅が残る長田区を訪ねました。そして2011年東日本大震災の折り、神戸や西日本のボランティアの方々が私の絵を「支援だから」と求め、助けてくれました。以来神戸とは心の深いどこかでつながっている気がします。
このたびの神戸個展が、3.11から10年の節目、さらには1.17の月命日に始まることに気持ちが引き締まる思いです。

ヨーロッパの水彩旅風景と神戸、瀬戸内に取材した水彩画を展示します。

コロナ禍での開催となります。換気、消毒等、しっかり措置をとります。会場内のお客様の入り具合によっては、お待ちいただく場合もあるかと思いますが、どうかご理解の上、お気をつけてご来場ください。

古山拓水彩画展 「旅の空は遥か色」
会期/2021/4/17(土)〜4/22(木)午前11時〜午後7時(最終日は午後4時閉場)
会場/トアギャラリー1 神戸市中央区北長狭通3-12-13(トアロード沿い:帽子のマキシン向かい)

トアギャラリーのウェブサイトはこちらになりますhttps://tor-gallery.com/

2021/4/17~22古山拓個展「旅の空は遥か色」神戸・トアギャラリーにて開催

2019年に続き、2度目の神戸個展を開催します。

仙台に暮らす私と神戸との縁は、1997年に遡ります。当時まだ仮設住宅が残る長田区を訪ねました。そして2011年東日本大震災の折り、神戸や西日本のボランティアの方々が私の絵を「支援だから」と求め、助けてくれました。以来神戸とは心の深いどこかでつながっている気がします。
このたびの神戸個展が、3.11から10年の節目、さらには1.17の月命日に始まることに気持ちが引き締まる思いです。

ヨーロッパの水彩旅風景と神戸、瀬戸内に取材した水彩画を展示します。

古山拓水彩画展 「旅の空は遥か色」
会期/2021/4/17(土)〜4/22(木)午前11時〜午後7時(最終日は午後4時閉場)
会場/トアギャラリー1 神戸市中央区北長狭通3-12-13

トアギャラリーのウェブサイトはこちらになりますhttps://tor-gallery.com/

1海目の神戸個展の案内ビジュアルはこちらでご覧いただけますhttps://www.artio.jp/blog/3692

 

イオンモール新利府グランドオープンイベントイラストです。

東日本大震災から10年の節目のオープンということで、イベントスクエアに縦2メートル・横6メートルの壁画モニュメントとして設置されました。

会場にいらしたお客様が未来への夢や希望をカードに書き、次々貼られてモニュメント完成となりました。

イラストレーターとして、画家として描きがいのある仕事でした。

イベントのことを書いたブログはこちらです

 

水彩画と文を担当している旅エッセイが掲載された「メルカート」が手元に届きました。裏表紙のエッセイを担当しています。

今回は正岡子規が歩いた秋田を取り上げています。(ちなみに拙著「子規と歩いた宮城」は当サイトのショップで通販可能です)

以下、エッセイをアップします。

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秋田・大須郷  
 「夕 陽 に 馬 洗 ひ け り 秋 の 海」 正岡子規
 
これは、山形県吹浦で日本海に落ちる夕陽を詠んだ、正岡子規の句だ。明治二十六年、子規は上野から鉄道で東北入りし、著作「はて知らずの記」に多くの俳句と当時の様子を残している。


以前「旅絵10」でイザベラバードの辿った山形県飯豊を取り上げたが、私の絵の風景モチーフを探す方法の一つが、紀行文に書かれた道を辿るという手法だ。それは書き手の思いの追体験といってもいい。


宮城県から山形県に徒歩で入った子規は、大石田から最上川を舟で下り、清川で上陸する。酒田、荒瀬、遊佐と羽州浜街道を歩いて北上、吹浦で冒頭の句を詠んだ。


吹浦の海岸で陽が沈み、子規が宿を求めたのが、秋田県に入ってすぐの大須郷だった。「はて知らずの記」には、「行き暮れて大須郷に宿る」とある。


今まで私も日本海に沿ったルートを何度も旅してきた。しかし、子規の紀行文を読んでいなかったならば、大須郷は立ち寄ることさえなかったように思う。


家並みは変わったかもしれないが、子規が感じた風の中に自分が立っている。そう思うだけで、大須郷の素朴な田園は心に迫る風景となった。

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イザベラバードの回は「illustration」に掲載しています。お時間ありましたらどうぞ→。https://www.artio.jp/gallery2/4935