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はじめての新潟での展示が明日2日から新発田市ギャラリー栞ではじまります。
家具作家の桑原氏との二人展です。ヨーロッパ風景画中心の水彩画25点ほどと、立体抽象オブジェを多数展示します。
2020年オリジナルカレンダーやアルティオオリジナルイラストが好評のTシャツも販売します。
2日、3日,4日は在廊していますので、新潟方面にお住まいの皆様、ぜひ足をお運びください。
会場住所/新発田市真中1916 ギャラリー栞
(アトリエアルティオは2日土曜は臨時休業、5日から営業いたします)
■ 2019/11/1 投稿 ■
2019/11/5〜10アトリエクマガイ藝術学院企画「八人展」開催のお知らせです。
震災から八年目の今、東北の作家八人がそれぞれの想いを描きます。
私はイラストレーターとして、そして水彩画家としてこの八年を乗り切ってきました。その体験を一枚の透明水彩画に込めました。
それぞれの作家からのメッセージもパネルで展示。
ぜひご来場ください。
出展作家 伊勢崎勝人 亀井勤 杉崎正則 古山拓 前川裕子 山口裕子 熊谷融 熊谷理慧子
主宰/仙台アトリエクマガイ藝術学院
後援/NPO法人みんな一書/宮城県芸術協会/宮城県文化振興財団/仙台市市民文化事業団/三陸河北新報社
昨日、紅茶教室ブリティッシュガーデン20周年記念と絵本「海の見える丘」出版を記念したパーティがありました。ブリティッシュガーデンを運営する井上典子先生からのお声掛けで実現したものです。
お客様は40人を越え、ブリティッシュパブHUBマーブルロード店を借り切っての開催でした。
私は絵本の「制作メイキング」をパワーポイントにまとめ、絵本ができるまでのコンセプトスケッチやキャラクター設定画といった、絵本には印刷されない制作の裏側を披露しました。
今朝、パーティに参加し,中締めをお引き受けくださったフランス文学の教授、小林文生先生から絵本の感想メールが届いていました。許可をいただいたのでそのまま転載します。
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さっそく新作『海の見える丘』を読みました。お話も、絵もじつに素晴らしいですね。感動しました。
「丘の上から見えたもの。」のページと、それ以降を見て、プルーストの『失われた時を求めて』の結末を連想せずにはいられません。「私がこれから書く(文学)作品、そのすべての素材は私の人生にほかならないということに気づいた。」とプルーストの語り手は述べます。そして、『失われた時を求めて』という作品そのものが、語り手「私」がこれから書こうとしている作品に限りなく近接していることを暗示して、未来を読者に託します。
同様に、『海の見える丘』の画家は、意図したか否かにかかわらず、自分の人生をひとつの作品に仕上げて、その表現によって、残る人びとに未来に続く希望をもたらしたのではないでししょうか。しかも、人びとは丘の上から見たそのとき初めて、この画家が日常において当たり前のように自分たちと接してきたその人生の一こま一こまが、じつは残された大きな作品のもとになっていると気づく。
表現者とは、そのように、「種子」として未来(植物)を育てる存在であると感じます。
それと関連して伝えたいことは、次のようなことです。
古山さんを初めとして、今日この場に集まった方々は、皆さんがなんらかの表現者であり、そのそれぞれの表現活動が、未来をひらいていくことでしょう。昨日、文化功労者に選ばれた大林宣彦監督は、「歴史の過去は変えられないが、未来を変えることはできる」と言っていました。「未来を変える」とは、いかにも『時をかける少女』の監督らしい独特の表現ですが、その意図するところは、現在を十全に生きて表現することによって、予測されうる悪い未来とは異なる、良い未来を私たちはひらいていくことができる、ということだと思います。ところで、未来をひらくと言うとき、「ひらく」の漢字はどう書くでしょうか。そう、「拓」です。古山拓の「拓」です。古山さんを囲むこの表現者コミュニティが、未来に向けてますます発展していきますように。
小林文生
(マイクを持つ方が小林先生)
一冊の絵本がたくさんの種をまいて行きます。
私はこの絵本に関われて、本当に幸せだと感じています。
昨日出席してくれた、アトリエアルティオに来てくれるお客様や、ともだち、紅茶教室の生徒の皆様、小林先生、ブリティッシュパブHUBマーブルロード店の店長さん、クルーの皆さん、サブマネージャーの娘である香澄、井上典子先生、本当にありがとうございました!
岩手のお客様から美味しい便りを頂戴しました。
いつもなにかしらお気遣いくださるお客様で、故郷盛岡の味をお届けくださいました。ありがとうござました。
昨日は、気持ちよい秋晴れ。思い立って宮城県南部のギャラリー無可有の郷へ、案内状をいただいていた作家さんの個展に伺ってきました。加藤潤さんです。水彩の風景画が中心の気持ちよい作品展でした。
ご本人はいらっしゃいませんでしたが、画廊のオーナーとお話しさせていただきました。
「古山さんの作品は以前から見ていましたよ」と、恐縮折り居るお言葉。
流れで来春5月下旬に、ギャラリー無可有の郷での個展が決まりました。
私の場合、動くことで流れができて行きます。
ギャラリーがある町は柴田町。自然が豊かな里山にあるギャラリーです。たぶん、いままでとは違うお客様と会えることになるでしょう。どんなお客様と出合えるのか、今から楽しみです。
絵はずいぶん前に柴田町の田園風景を描いたさらっとスケッチです。
絵本版「海の見える丘」くすのきしげのり・作/古山拓・絵/星の環会
「幸せ」とはなんだろう_誰が決めるものだろう?そんな問いにこたえる絵本のイラストを手がけました。
舞台は、いつか、どこかの世界。
「キャプテン」と呼ばれる一人の画家ととりまく人々が、「幸せ」の定義を問いかける絵本です。
「幸せ」は自分が決める!
そんな力強い言葉がターコイズグリーンの帯に記された。絵本「海の見える丘」初版が、手元に届きました。版元は「星の環会」です。
この絵本は著者、くすのきしげのり先生との三冊目のタッグとなります。
「古山さん、この絵本、描けん?」
原稿を見せられ、そうお声掛けいただいたのは、昨年のことでした。
このストーリー、シークエンスをはたしてイラストで表現できるのだろうか??、、、正直そう思ったのですが、口をついで出た言葉は「描いてみたいです」でした。
過去2冊のくすのき先生との共作は「あなたの一日が世界を変える」「交響曲『第九』歓びよ未来へ!」(ともにPHP研究所・刊)です。
ともにわたしの主戦力の透明水彩イラストで表現してきました。
が、今回は担当編集者・和田さんのすすめで、もうひとつの私の表現手法を画材に選びました。
「鉛筆ドローイング+デジタル着彩」です。
内容のもつ「自分が決めたことに責任を持つ幸せ」を、描線の力強さとデジタル着彩に込めたかったのです。
鉛筆と紙がこすれることで生み出される描線ほど、画家やイラストレーターの素顔をあらわにするものはありません。
ストーリーを絵に置き換えるのが難しい仕事だからこそ、自分のすっぴん表現を出したい、そう思いました。
明日から順次、書店にならぶ予定です。
生きるとは?生きる役割とは??
ぜひ、お手に取っていただければうれしいです。
10月10日のブログにも書きましたが、広島にはじめて旅したのは昨年のことです。もちろん原爆ドームを自身の目で見るためでした。
現地での鉛筆クロッキーをもとに描き上げた原爆ドームの水彩画は、イタリア・ファブリアーノ水彩展に出品するためのものでした。
絵が戻り、その後、鳴瀬中央医院の齋藤先生に必然的としか思えないご縁をいただき、絵は医院に納められました。
そして、二十年ほど前からお世話になっているフランス文学の小林文生教授からメールをもらったのは先日のこと。以下、許可をいただきましたので、メールを転載します。
「10月10日付けの原爆ドームの絵と文章に引きつけられました。
ひょっとしたら、この絵を以前にも見たことがあるかどうか、記憶は定かではありませんが、見たような気がします。あるいは、初めて見たけれども、まるで自分の心の中を見るような既視感を与える画面なのかもしれません。とてもいい絵ですね。
「茨の冠をかぶっているイエス・キリスト」という言葉、そして「茨の塔」というタイトルにも、とても惹かれました。
誰もが沈黙するしかない重苦しい場所(手前の群衆)なのに、「赦し」ないしは「希望」とともに「昇天」していくイメージ(黄色の明るい空)、心に響きます。
それで連想したのですが、前にお話ししたように、私は7月末に広島に行き、初めて見る原爆ドーム、リニューアルされた広島平和資料記念館などに、心を揺さぶられました。
その後、広島を題材に十数首の歌を作りましたが、次の二首は原爆ドームをおりこんだものです。
アメリカの傘は要らない、日傘さし歩む岸辺の原爆ドーム
一瞬の音なき世界に遺されし原爆ドームに蝉しぐれ降る
それから、原爆ドームの語は入っていませんが、次の歌が9月15日の河北歌壇に掲載されました。
閃光に包まれし朝の石段に影のみを遺す人の名知れず
古山さんの絵に触発されて、お伝えしたくなった次第です。」
何のために絵を描くのか?
医師とフランス文学の研究者のハブとなった一枚の絵。作品はどんな表現であっても、波紋を広げていくということを、無言で教えてくれました。
だから、現場に立ち、大地から感じたちからを鉛筆の描線に込める。すべては現場の空気から始まるんだ、きっと。
私が使っている絵の具は、主にセヌリエの透明水彩絵の具です。では他の画材は使わないかというと、そんなことはありません。ウィンザーニュートン、ホラダムなどのメーカーの絵の具ももちろん使います。
実はアナログの絵の具の他に、私の主戦力になってくれている画材が、デジタルペイントアプリです。(ちなみに使っているデスクトップマシン=i-macは10.7.5と旧式。)
主に使っているのはCorelのPainter。Escape motionのRebelle3も自分の感覚と相性がいいです(しかし、現状、マシンの性能が及びませんので、macbookairのみで使用)。
なんにせよペイントソフトは描画力がパソコンの性能に左右されます。ハイスペックが必要だということを実感します。
わたしのパソコンは決してハイスペックとは言えないものです。350dpi作画をする場合、水彩の滲み再現など、もう、泣きが入るほど。ですが、工夫次第で何とかなるものです。
わたしは思い切り滲ませたい部分、軽く塗れる部分を分けて作画します。それぞれ解像度を変えたデータを準備して制作、あとで統合、調整するという裏技荒技(粗ワザ?)で使い倒してきました。(もっといい方法があるんでしょうけど、、、)
さすがにここ一年ほど、旧式の弊害が作業のあちこちに出てきたので、ようやく最新のi-macを導入、梱包が届きました。過去の反省をふまえ、今回の導入機種はハイスペックにしました。
今後のペイントソフトの使い勝手が楽しみです。
ちなみに、アナログの水彩作品にも実はペイントソフトを使う場合があります。といっても透明水彩の絵にデジタルを合成して作品を仕上げるわけではありません。
「最後の仕上げ、〇〇色の絵の具を、決め色で入れるべきか否か?」
一回塗ったらあとに引けないのが、アナログ透明水彩の制作です。どうしても迷った時、デジカメで取った制作途中のデータにをpainterやRebelle3で読み込んでテスト塗りをするのです。
アナログの色構成で「悩んでいる時間をなくす」ことができるのも、デジタルの水彩アプリの良いところだと思っています。
Adobeからペイントソフト「Fresco」が発表されました。こちらも興味津々です。ただ、現在は使用環境がi-padに限られているようで、私はi-pad miniしか持っていないので、要検討というところです。
これからもアナログでの透明水彩絵の具もデジタル水彩アプリも、仕事に応じて使い分けていきたいと思っています。
(ペンタブを従来型のを流用するか、新型液晶にしようかどうか、ただいま鋭意迷い中)
以下、水彩アプリで制作した三点をアップします。(線画は紙に実際に鉛筆で描いたものをスキャンしています)
以下にアップしたイラストは、上から順に
「山寺」Escape motion/Rebelle3
「柳は萌ゆる・連載イラスト〜岩手日報社新聞連載」Corel/painter-主に水彩+ガッシュ機能
「教材絵本より」Corel/painter-デジタル水彩機能
家具作家・桑原信之氏と古山の新潟新発田での二人展DMが、会場のギャラリー栞から郵便で届きました。
タイトルは、桑原信之+古山拓二人展「それでも僕らはこの地に暮らす」vol2
桑原氏とは、過去二回、仙台で二人展を開催しています。今回は3回目。
ギャラリー栞は、桑原氏が毎年レギュラー個展を開いている新潟県新発田市の工芸系のギャラリーです。
氏のはからいで、このたび初めて新潟新発田で作品を展示します。
桑原氏の一点一点手で創り出された家具はあたかも呼吸しているような生命力を感じます。桑原氏の制作過程で削り出された木材素材をわたしがバトンリレーで受け取り、小さな立体抽象作品に表現しています。
「Home&Groundシリーズ」と名付けていますが、その抽象表現の根にあるものは、私の絵の柱である「旅風景」で得てきた「風景エッセンス」です。
もちろん「旅の透明水彩画」も展示、カレンダーやポストカード、オリジナルTシャツまで、さまざまなアートグッズも楽しんでいただけます。
今日も明日も二人展へ向けての制作に集中。
二週間後、新潟方面のみなさまとお会いできるのが今からとても楽しみです。
(古山の会期中在廊は11/2(初日)11/3(日)と11/9(土)11/10(最終日日曜)となります。)
新潟県新発田市真中1916 ☎0254-41-4832
会期11/2〜11/10 Open 10:00am〜5:00pm(最終日は4:00pm終了)