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x4160677 - Part 5

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今回アップした絵は、水彩で描いた日本海の夕暮れ印象です。

古山拓は、個展を始めた三十代〜五十代まで、時間を見つけては東北あちこちをクルマで取材してきました。

きっかけは、個展を始めたばかりの1998年。東京のとある画廊オーナーとの出会いでした。

「君は東北人なのだから、外国風景と同時に東北も忘れずに描き続けなさい」

その言葉をもらって以来、彼は岩手北上山地に迷い込んでは、廃屋点在の開拓村では子鹿に先導してもらったり、秋田県では林業関係者以外は走らないであろう、ケータイ電波圏外の林道峠越えまで、ずいぶん東北のあちこちに分けいってきました

そんな取材で描いた絵の出来不出来はさておいて、地図にマーキングした総距離数だけなら、自慢できるかもしれません。

さすがにそんな強行ドライブスケッチには、腰と目がついていかなくなってきたことを彼は痛感しているようですが、それはそれ、誰もが経験する加齢なる道です。

取材ルートをロードマップに伸ばし続けた日々から、これからは、過去四半世紀にわたる取材で地ならしをしてきた今だからこそ辿れる「あすへの地図」を描いていきたい…そんなことを思っているようです。

アルティオ店長の新聞掲載エッセイをご紹介します。

河北新報夕刊に隔週で掲載され、全8回。今も進行中です。

今回ご紹介は「パスポートチェック!」です。 

蔵王の森にアトリエを構え、3年が過ぎました。

平日は仙台市内の自宅アトリエで過ごし、週末に移動します。

週末ごとに自然の中に身を置くと、季節の移り変わりの早さに驚きます。

先週はまだ緑の匂いがしなかったのに、一週間経っただけでむせかえるようになっていたり、花の気配がなかったのに、数日で野の花が咲き乱れていたり。

そして草花は一定の時期ルーティンで咲くわけではなく、毎年の季節の「ずれ」に驚いています。

一つとして自然の中に同じリズムはありません。

そのことに気づかせてもらっただけでも、森の中に毎週やってくる意味があると感じています。

 

また、冬の楽しみは雪の上に残された動物の足跡を探すことです。そんな小さなことが楽しみになるとは、森に来る以前は思ってもいなかったことでした。

冬の森ではうさぎやテン、大きな足跡ではカモシカらしい足跡をよく見ます。

動物たちの足跡はただ歩いているだけではありません。立ち止まったり、クルクル回ったり。

彼らも人間に警戒しているのでしょう。そう頻繁に姿を見かけるわけではありません。が、確実に近くにいます。その「近くにいる」という気配がまた嬉しいです。

 

森の木々に囲まれて過ごしているうちに、「木の向こう側」という視点が絵の中に出てくるようになりました。

この白樺林の向こうに立つ鹿の絵は、私の想像で描いた作品です。決して森の中でこのような情景に出会ったわけではありません。

ですが、とあるきっかけで、脳裏に一瞬で浮かんだイメージがこの絵でした。

そのとあるきっかけとは、一棟のモデルハウスの室内に入ったことでした。

お付き合いいただいているハウスメーカーさんに「あいホーム」さんがあります。

その社長さんから、「モデルルームをアート作品でコーディネートして欲しい」と、アルティオ店主の久美子さんが頼まれ、本社モデルハウス展示場と、若林展示場の2棟アートコーディネートを手がけています。

若林展示場の下見に行った時のことです。

玄関から部屋に入り、廊下を見た瞬間にこの絵のイメージが降ってきたのです。

言い方を変えるなら、「家」から「こんな絵が欲しいんだ」と言われたような気がしました。

「家」という器からイマジネーションを掻き立てられる体験なんて、初めてのことでした。

住まいからどんなイメージをもらえるのか?絵の制作の仕方は色々あって良いと思います。

「あいホーム若林住宅展示場」では、一言受付に話せば、この絵を見ることもできますので、よかったらお出かけください。

 

 

 

 

 

◾️2024/7/3更新◾️
『東北おいしい物語』
『東北まつり物語』
『東北ふしぎ物語』
(編著/みちのく童話会 装画/ふるやまたく 挿画/おしのともこ 国土社)
刷り見本が版元の国土社から届きました。
古山は、表紙イラストを担当。
三冊同時発売です。
Amazonからの購入はこちらからどうぞ。

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アルティオ店長の新聞掲載エッセイをご紹介します。

河北新報夕刊に隔週で掲載され、全8回。今も進行中です。

今回ご紹介は「森暮らしと太陽」です。

『東北おいしい物語』
『東北まつり物語』
『東北ふしぎ物語』
(編著/みちのく童話会 装画/ふるやまたく 挿画/おしのともこ 国土社)
刷り見本が版元の国土社から届きました。
ぼくは、表紙イラストを担当。
三冊同時発売です。

6月1日、おかげさまで、古山拓絵画工房ランズエンドは独立から31年目に入りました。

自営業イラストレーターとして開業したのは1994年。
3DK自宅マンションの四畳半ルームでのスタートでした。

この30年を一言に表現するなら、

「角を曲がってつまづき転び、でもその先に道は開ける」

でしょうか。カッコつけすぎか笑

ここまで描くことでやってこれたのは、ひとえにご縁に支えられた以外にありえません。

深く深く、感謝申し上げます。

この絵は自宅の2階のアトリエに上がる階段にかけている作品で『Big Apple ぼくらの平和の作り方』(1030×728㎜)

階段を昇るたび「この絵の先がまだ見えてない」って思う絵です。心の支え的な一枚。

ロング&ワインディングロードはまだまだ続く、にしたいです。

仙台の明泉幼稚園さんの教材の様々な絵を手掛けてきて、気が付けば20年以上になります。

 

明泉幼稚園さんが、そのことを親御さん向けのレター誌『FRENDS』で紹介してくれました。

 

園のマップ、園長先生の講話スライドイラスト(聖書のお話です)から絵本挿し絵、はては運動会のグリーティングイラストまで、、、

 

多分、延べにすると、数百枚は描いていると思います。

自分でもどれだけ描いたか、把握できてません。
記事を読んでいたら、「教育に欠かせない絵…」というくだりに、ジンときてしまった、、、。

 

とってもうれしいです。

 

これからも、まだまだ描くことで誰かの役に立っていきたい…と気が引き締まりました。 

◾️2024/5/22放送情報◾️

岩手放送ラジオ『新米ママの井戸端会議』で、絵本『一本の木がありました。』の制作裏側対談がオンエア。

放送日は5/22水曜午後17:45~ 18:00   15分枠です。

絵本『一本の木がありました。』の制作裏側をお喋りしました。

よかったらどうぞお聞きください。

 

 

 

岩手放送ラジオ『新米ママの井戸端会議』で、パーソナリティ奥村さんと絵本の話をしました。

盛岡個展で取材いただいた時に奥村さんが絵本を目に留めてくださったのがきっかけです。

放送日は5/22水曜午後17:45~ 18:00   15分枠です。

絵本『一本の木がありました。』の制作裏側をお喋りしました。

よかったらどうぞお聞きください。