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■ 2018/11/4 投稿 ■

第二回アルティオ教室展開催のお知らせ

アトリエアルティオに絵を習いに通われている13名の受講生さんの作品展を開催します。
今回は13名それぞれが「私の好きなうつわ」という共通テーマで一点と、自由作品一点の二点展示します。
ぜひどうぞ足をお運びください。

会期/11月6日(火)〜11月11日(日)Open 11:00〜18:00(土曜日最終日は17:00まで)

 

 

 

広島原爆ドーム=宮島=錦帯橋=竹橋=尾道=大久野島=鞆の浦……10月27日から11月1日まで5泊6日、妻と2人で広島方面に旅してきました。広島は人生二度目の旅になります。一回目は30年前1988年。新婚旅行で山陽に旅した時に尾道を訪ねています。
奇しくも今日11月3日は結婚三十周年の日。
今日から何回かに分けて旅日記を綴ります。

◆広島の旅一日目/10月27日-広島・原爆ドーム~平和記念公園◆

今回のきっかけのひとつは、原爆ドームを訪ねることにありました。今までポーランドのオシュフェンチム(アウシュビッツ)やベルリンの壁を訪ねたことがあります。歴史的負の遺産は言葉をもぎとりました。しかしヒロシマはまだ見ていなかった。

初めてリアルに向き合った原爆ドームは、言葉をもぎ取るだけではありませんでした。写真では何度も見て、テレビ映像でも毎年流れて知ったつもりになっていましたが、目の前に立つ、くずおれかけた遺産は、自分に「様々なことを話しかけて」きました。

「ほう、描くんだな?いいよ、でもな、描くならただ描くのはやめてくれ。オレは休みたいんだ。けどな、一瞬で消え去った数えきれない命の支えでなんとか起きて立ってんだ。上っ面だけ描くならスケッチブックをしまってくれ。」
…鞄からクロッキーブックを引っ張り出す時、そんな声が聞こえたのは、決して気のせいではなかったように思えます。

広島に着いた一日は、原爆ドームと平和記念公園で終わりました。5時間ほど、半径数百メートルのところにのみいたことになります。予定では丸木伊里の美術館展示も見たいと思っていましたが、エネルギーが持たなかった。
「原爆ドーム前」の市電の停留所に立つと、ふと目に入ったのは「広島港行き」の文字。思わず同行の妻とこう話していました。
「港まで市電で一本でいけんだなぁ。海、見にいぐが」「んだね、そうしよ」
広島初日の終わりは港を染める夕焼けでした。

人間は遠い昔、海から来ました。心に理解を越えた何かを抱えると海に帰りたくなるのは、本能なのかもしれません。

ヘタなラフスケッチですが、奥歯をギリギリしながら描いた原爆ドームです。どのような絵にするか、今から考えます。

染師 紺屋町にて・盛岡/岩手

仁賀保にて

南部染師素描

アトリエアルティオ「おはなしの部屋△」第五夜のご案内です。
題して「白と黒。そして漢字のナゾ」
日時・11月16日(金曜)19時~
今回のゲストは書家の大塚耕志郎さんです。(写真は2017年1月の大塚耕志郎さんの個展会場でのスナップ)

「書はなぜ白黒なのか?」「書がモノクロームでなければならない理由とは?」「漢字が隠しているヒミツ」…

今回はそんなお話が飛び出しそうです。

大塚さんと出合ったのは。漢字のルーツを探る韓国への旅でのことでした。大塚さんの書はきちんとした土台に立っているのはもとより、同時に現代アートにも通じるわくわく感があります。それを支えているものはなんでしょうか?
墨、そして漢字によるモノクロームの世界をぜひご一緒に!
申し込みは、メッセンジャーにてご連絡ください。

※定員は先着12名となります。(お茶代として当日500円頂戴します)
※満席の場合はキャンセル待ちでよろしければご予約を承ります。
※キャンセルは前日18時までご連絡ください。

{Contact us >イラスト水彩画制作依頼>mail]からどうぞ。

 

調べものがあり、過去の個展データを開いていました。ふと一枚の船をさらっと水彩で描いた絵のデータがみつかりました。探し物は別の絵でしたが、この絵も以前からデータを探していた一枚でした。描いたのは2010年。場所は岩手陸前高田。震災前の広田半島です。

さっぱ船と呼ばれる、漁につかわれる細身の木造船です。陸に揚げられている様がリスミカルで思わずスケッチしていました。

1998年以降東北の風景を海辺山間部問わずあちこち時間を見つけては取材しましたが、水彩画に描かれた場所は特級品でした。思わず家に電話して、「宝物のような場所を見つけた!」と妻に伝えたことを覚えています。

目の前は海、背には防潮堤。その向こうにはすぐ民家が建っていました。津波に全て飲み込まれたはずで、今は様変わりしているはずです。懐かしく悲しい記憶の一枚です。

調べたものは、まあ、あまり意味をなさないものでした。この絵のデータを見つけるためのことだったのかもしれません。

さっぱ船のある風景_陸前高田広田半島(2010年)

会津柳津の民家

ゆるやかな午後 イギリス湖水地方風景