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東北学院中学校・高等学校を水彩で描く。

水彩紙+透明水彩

おかげさまで18日で藤崎個展が無事閉場いたしました。あらためてこの場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。

終わるや否や、新聞連載小説イラストと絵本の下絵に追われています。

一週間、ギャラリーでは水彩画やフランス風景の話に終始していましたが、現場に復帰してイラストを描いていると、ワクワクします。水彩で風景を描くのも好きだけれど、物語にイラストレーションで脇を固めるという仕事も違ったチャンネルで好きなんだな、と思います。

鉛筆で構図をとったり、戦うサムライを描き出すのが、本当に楽しいのです。

零戦とグラマンの戦闘シーンを描いたり、旧海軍の銃座で戦う兵士を描いたりしていた小学生のときから、本質は何も変わっていないな、と、あらためて思います。
三つ子の魂百まで、とはいったものです。

#サムライ #水彩 #イラスト #幕末 #構図

 

 

 

絵は、いつ完成するかわからないものですね。
数日で出来上がることもあれば、一ヶ月かかるときもあります。なかには一年たって完成という場合もあります。
しかし、時間がかかればいい作品ができる、というわけでもありません。難しいですね。。。下の路地の絵「陶器店のある小道」は「できた!」と思えるまで3ヶ月くらいでした。
 

今回出品している作品に描き始めから25年経ちかたちになった一枚があります。
絵のタイトルは「エジンバラの個人主義者」です。
1990年代、ヨーロッパを長旅していたとき、エジンバラという古都で降りて来た印象を描いた作品です。

その旅で得た様々な出来事がきっかけとなって、会社勤めのイラストレーターを辞め、独立しました。
とりかかったのは旅から帰った直後でしたが、紆余曲折、ようやく今年「これで完成にしよう」と思いました。

あと25年後は、80歳。
今描いている絵が、どう見えるのか、とても楽しみでもあります。

今日は藤崎個展最終日。
一期一会ならぬ一期一絵を大切にしてきたいと思います。

「エジンバラの個人主義者」和紙+アクリル P25

原題は「les uns et les autres」。フランス語はよくわからないけれど「ひとりと他の人々」のような意味合いだ。
23歳で、ふとしたきっかけでアニメの原画を手がける仕事につき、32年。絵で生計を立てるなど考えてもいなかった自分が今、描くことで生きていられるのは、まさに「自分をとりまく他の人々」があってにほかならい、と、確信している。

それぞれ人間は日々、眼に見えない波紋を周囲に広げながら生きているのだと思う。その波紋は他の大勢の生み出す波紋と重なり、波となり、ひとりの進む航路に影響を与えていく。
自分が奇跡的に描くことで32年間で生きてこられたのは、唯一、その波のおかげのような気がしている。

今回開催中の個展は「フランスの旅」がテーマだけれど、制作中のアトリエで常に掛けていた音楽は、「les uns et les autres」のサウンドトラック盤だった。音楽はミシェルルグランとフランシスレイ。音楽は制作に陰影を与えてくれる。

藤崎美術ギャラリーで個展も、会期を折り返しました。18日まで。


絵の中に、隠れた「愛と哀しみのボレロ」の旋律を探していただければ嬉しいです。

映画と見ず知らずの誰かがくれた波紋に、感謝しています。

藤崎美術ギャラリーで開催中の個展が明日で中日を迎えます。

水彩画の制作は、今回も相変わらず試行錯誤でした。

それでも描き続けることで、先へと進めるんだな、きっと。

国にはそれぞれ、光と影の色があります。ヨーロッパであっても,英国,ポルトガル、イタリア、北欧とまったく陰影にさして来る色調は違います。不思議とその色は写真では映らない。フランスの色もまた違いました。

その色合いを描き出したいから、四苦八苦して絵の具と泥仕合します。

「今回も変わりましたね」

そういわれることが良きにつけ悪しきにつけ、作家の自分には最上の褒め言葉と受け止めたいです。

創作を生業にする者が、生み出す作品が変わらなくなったら、、、おしまいだもの。

 

18日まで開催中です。

お時間ございましたら、どうぞ、おたちよりください。

会場/藤崎 仙台市青葉区一番町3-2-17 本館六階美術ギャラリー

 

 

 

 

 

 

 

 

ウェスティンホテル仙台さんに、仙台風景ポストカードセットを置いていただいています。かれこれ5年ほどになると思います。先日、補充要請をいただいて、追加納品に行ってきました。

ホテルは老若男女、多国籍の人々の旅の住まいです。それぞれがいろんな思いで宿泊します。ポストカードセットを今までお求めくださった旅人は、どんな思いで手に取ってくださったのだろう?そう考えるだけでワクワクします。

私も旅が好きなので、宿にチェックインした時、部屋にちょっとしたもの、例えば石鹸一つでも、きちんとした気持ちが現れているものが置かれていると、とても嬉しくなります。

数年前、ヨークシャーを旅した時にハワースで泊まった小さなB&Bは、そうした思いがあちこちに現れていました。
三泊した部屋にはバスは付いていませんでしたが、マダムが「他の部屋は風呂付なの。お風呂はあなたしか使わないから、自由に使っていいわよ」
あけたバスルームには、とても香りのいい固形石鹸が、パッケージにつつまれたまま、3種類も置かれていました。
ポンプ式ではありません。固形です。
これが英国流の香りのもてなしだなあ、と、あらためて感じ入った次第でした。
私が絵描きだと知ると、自慢の裏庭に案内してくれて、「いつでも自由に描いていいわよ。」

ハワース滞在中は雨がちでしたが、不思議といい印象しかありません。
要は、宿泊先次第でどんな思いをするかで旅の印象は変わるわけです。

今、東京のホテルがらみでイラストの仕事が動いています。
まだ公表はできませんが、間接的に海外からの旅人を迎えるためのお手伝いができるわけです。どこかの国の旅人が、私のイラストを見て、理解してくれて、さらに旅を続けていく。そう考えると描いていて、不思議といい気分になります。
とことん脇役黒子イラストですが、なんとも嬉しい仕事ではありませんか。

ちなみにアトリエ・アルティオ店舗でヨーロッパの固形石鹸を取り扱っている理由は、そのへんにもあるのです。

この絵はハワース遠望。「さえずりの聞こえる丘」。トップ画像のあたりにそのB&Bはありました。
ああ、また旅に出たくなってきた。

JR東日本「駅長オススメ小さな旅」

表紙イラスト

■透明水彩

■モチーフ福島県須賀川「松明明かし」

「個展をしたいって?ふ~~ん、、、ヨーロッパの絵ね。岩手の生まれなら、東北を発表しな。東北を描き続けるってんなら個展をさせてやるよ」
東京の某画廊オーナーが20年ほど前、個展はじめたばかりの怖い物知らず+あおっちょろい私の心に、ぐさりと突き立てられた言葉です。

今、ふりかえると、この言葉が20年、カタチどうあれ「描くことで食う」という奇跡的なことを支えてくれていました。オーナーは今は鬼籍に入ってしまいました。
画廊オーナーの言葉が発端となってはじまった、時間を見つけての東北行脚。かれこれ20年ほど絵描き目線で東北を見てきたことになります。

民俗学者が調べる東北。テレビや新聞で取材される東北。文筆家が記す東北。それぞれがそれぞれの言葉を持って、東北を語っています。ならば、私の言葉はへたくそなりに線描と絵の具なのでしょう。自分なりにテーマを決め、本を調べたりしての絵の取材でした。
絵は無言の表現ではあるけれど、歴史を知るなど下ごしらえをして見遥かす。そうすることで風景は、何も知らずにただ見て描く風景とは違ったように見えると思うのです。

20年経った今、依頼され続ける仕事のひとつに「祭り」があります。

祭りは東北各地、その地に代々根ざしてきた人々の記憶のモニュメントでしょう。華やかさの影に,忍耐、哀しみや怒りといった民の感情が、ちらりちらりと見え隠れするように思えます。そんな影をすくい取ることは絵ではなかなか難しいけれど、制作の時の心持ちは変わって来るというものです。そんなとき、自分なりの東北行脚を続けてきてよかったな、と、思うのです。

チャグチャグ馬こは、盛岡の祭り。この絵は東北労働金庫の情報誌表紙に描き下ろした水彩画。
最後の絵は、JR東日本「駅長オススメの小さな旅」の最新パンフ表紙イラスト。福島県須賀川の「松明あかし」です。

東北を歩いて、読んで、水彩画やイラストを描く。歩くこと、調べることは、役者さんが演技するにあたってする「役作り」に似ているかもしれません。

 

クライアント/さいとう製菓

かもめの玉子包装紙イラスト

水彩

モチーフ/#青森ねぶた祭り,#秋田竿燈祭り,#岩手さんさ踊り,#山形花笠祭り,#宮城仙台七夕まつり