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Cross of Iron

Cross of Iron

映画の話です。

劇場では数十年ぶりに「戦争のはらわた」を観ました。
舞台は第二次世界大戦の東部戦線、ドイツ兵達が主人公の異色のイギリスドイツ合作映画。監督はワイルドバンチのサム・ペキンパー。

ビデオも家宝、何度も観ていて、何を隠そう自分の絵作りでも大いに影響を受けています。
しかして、スクリーンでのこの一本は、やはり別モノ。

この映画の見どころ、というかすごいところは「音」でもあります。
迫撃砲着弾で揺れる壕内のパラパラっという破片が舞い降りる音、兵士の絶叫悲鳴。この音は1977年の映画とは思えない。
特に,延々と続く死にゆく兵士達の悲鳴のもたらす効果は、今まで私が観た映画の中ではこの映画を越えるものはないと感じます。

よく戦争映画は「プライベートライアン」以前と以後、なんて言われているけれど、プライベートライアンの20年前に撮られたこの一本こそ、戦争映画を変えたんじゃないかしら。

ただ、個人的には邦題だけは昔からどうもいただけないと思っていました。今ならそのまんま「クロスオブアイアン」か「アイアンクロス」あるいは「鉄十字章」だろうなあ。
まあ、当時は悪魔のナントカとか、死霊の◯△が流行っていたから、この邦題だったんでしょうね、たぶん。

エンドロールでは、遊底スライド音がクレジットに合わせて差し挟まれるんだけど、なぜか手持ちのビデオ版ではカットされている。その音が今回のリマスター劇場版ではしっかり入っていた♩

生きているうちに再度劇場で観られるなんて思ってもいなかったので、珠玉の時間でした。