• facebook
  • instagram
  • twitter
  • note
  • tumblr

子規「はて知らずの記を辿る」第3回と「プレゼントのための水彩プログラム」エピソード

  • TOP
  • [blog]
  • 子規「はて知らずの記を辿る」第3回と「プレゼントのための水彩プログラム」エピソード
子規「はて知らずの記を辿る」第3回と「プレゼントのための水彩プログラム」エピソード

今日もブログ連載中の「子規と歩いた宮城」をアップします。みちのく旅をどうぞご一緒に。今回からマップも添えます。俳句をなさっているかた、子規に興味がある方、マップを元にぜひ現地へ行ってみてください。ちなみに文中の子規の句は、私が最も好きな句のひとつです。

+  +  +

『子規と歩いた宮城』第3回 

子規、西行との邂逅 -岩沼・愛島-

旅衣 ひとへに我を 護りたまへ  子規 

 

 愛島に実方中将ゆかりの道祖神社を詣でた子規は、墓所へと歩をすすめた。距離は神社からさほど遠くない。

 街道筋から脇道にそれ、ほどなく墓はみつかった。標柱脇の一房のススキが目に涼しい。


 子規の岩沼途中下車は、実方中将ゆかりの地を訪ねることにあったわけだが、墓所で西行の足跡と出会っている。

 今も柵で囲われたその傍らには、西行の句が彫られた石碑が立つ。


 苔むした表面を思わず指でなぞる。

 子規から見つめられているような、くすぐったい感覚。

 彼も、間違いなくここに立っていた。そう考えただけで、吹き抜ける風が百余年の歳月を払い去った。


 実方中将が葬られた岩沼を、西行、芭蕉が、子規が訪れた。そして今、何の縁(えにし)かそこに立つ自分がいる。


 「旅衣ひとへに我を護りたまへ」


 子規は西行との邂逅で、切ないまでの旅人の心境をこの地に詠み上げた。


 古今東西、人は不安を抱えながらそれでも旅を進めた。

 それは何かに繋がり、どこかへ還るためだったのではないか。愛島風景を眺めながら、そう思った。

 

 

 

ブレイクタイム:以下、今日のエピソードです。

「プレゼントのための絵を仕上げる水彩プログラムをやっていただけませんか?」
東北大学に留学できている中国人女性ソンさんから、2時間でご自分でポストカードサイズの水彩画を仕上げたい、、、そんな相談を受けました。
アルティオでは水彩教室はやっています。けれども「贈り物にするための絵を仕上げるプログラム」は初めてです。
初めてだからやらない、なんて理由はありません。描きたいモチーフを聞き、よろこんでお引き受けしました。

今日はそのプログラムの日でしたが、無事2時間で完成まで辿り着きました。
「プレゼントのための絵を仕上げる水彩プログラム」をやってみて自分でも,普通の水彩教室には無い「教えるメソッド」に気づきました。
ソンさんから終了後にいただいた言葉は、「楽しかったです。ぜひこのプログラムをもっと広めて行ってください。」
なんとも嬉しい言葉でした。