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インバウンド東北〜感動の角度

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インバウンド東北〜感動の角度

奥会津に近年台湾からの観光客が集まっていると聞きます。また、青森にもたくさんの外国人観光客が来ているとも。
東北を俯瞰しているわたしの目線と、外国人観光客の興味が一致するのは偶然なのか、必然なのか。

生まれ育ったみちのくを旅しはじめたのは20年前のことです。20代〜30代のヨーロッパ放浪ののち、とあるきっかけでそれまで見向きもしなかった東北をまわりはじめました。

ポイントは異国目線。

異国を旅する感覚でみちのくを歩くと新鮮な風景に出合えました。おのずとそれらの旅は感動を見いだすクセを培ってくれました。
普段見慣れている世界に感動する、という気持ちには、「心の角度の切り替え」が必要なのです。(それを異文化、異空間の海外旅行では意識せずに切り替わっている)

奥会津の集落と自然、津軽下北独特のラテン(!)な空気感、岩手の絶品開拓酪農地、秋田、山形の日本海に面したシブ系漁村は、観光資源の原石。

ここ数年、こと東日本大震災後、東北にインバウンド=海外からの旅行者を呼び込もう、という流れが大きなうねりになってきています。その目線に絵描き取材で培った体験を役立てることはできないものか、、、と、つらつら考えています。スケッチツアーを組もうということではありません。感動の角度をフィードバックできないか、ということです。

絵は山形の日本海風景。鶴岡から鼠ケ関に南下する途中の漁村印象です。
幹線国道を走っていては、こんな風景にはまず辿り着けません。
脇道のそれて,立ち止まって耳を澄ます。
すると、今まで見たつもりになっていた風景は、その音まで聞いていなかったということに、はた、と気づきます。

目をつぶることで心に刻まれる、いわゆる心象風景。観光誘致のヒントはそんなところに眠っているように思えるのです。

山形由良から鼠ケ関までのルート沿いの小さな港めぐり。大きな夕陽を眺めながら岸壁に寄せる波音に耳を立てる。大好きな時間です。