2019-10-01
私=タク=が一年で一番好きな十月がやってきました。
昨日、広告代理店の方が藤崎個展会場に見え、あるイラスト仕事の打診を受けました。
そのプレゼンテーションサンプルとして、「南部鹿踊り」の水彩画控えを見てもらうことになりました。
今朝、控えを準備したあとに「あ、今日から十月だ」とカレンダーをめくると、なんとそこにも同じ「南部鹿踊り」の絵が…。
大好きな月のはじまりに偶然の一致。こんな小さな符号でも、めいっぱい嬉しくなりますね。
宮沢賢治のお話に「鹿踊りのはじまり」という一編があります。
鹿が踊るなんてナンセンス!とおもわれるかもしれませんが、本当に鹿がダンスするのを私は見ました。
二ヶ月ほど前,岩手の北上山地の山奥でのことです。取材で薮川地区を訪れたのですが、そのとき道の向こうからこちらをじっと見る子鹿と会ったのです。こちらがすすむと、子鹿は足でリズムを取るようにあとずさりました。その様子はまさに「鹿の踊り」でした。
その時思いました。「鹿踊りって本当にあるんだな」と。
絵のタイトルはfaeries(=妖精)です。私には鹿踊りは異界の鹿の妖精達の舞にみえてならないのです。
十月がみなさんにとってもファンタジックな月になりますように。