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チャグチャグ馬コの魅力

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チャグチャグ馬コの魅力

盛岡個展が日に日に近づいてきています。

今回ブログでアップした水彩画は、岩手の祭り「チャグチャグ馬コ」を描いた一枚です。

 

「チャグチャグ馬コ」は滝沢から盛岡までを馬たちがパレードする祭りですが、なんで「チャグチャグ」と言われるのでしょうか?

実は「チャグチャグ」は鈴の音の擬音なのです。

 

元々岩手は馬の産地です。

「南部曲がり家」という住宅形式を聞いたことがあるかもしれません。

南部曲がり家って、上から見るとL字型をしています。片方が人間居住スペース、カギに曲がってる部分には農耕馬の「いえ」なのです。

岩手の農家では馬も家族の一員だったことが窺える住まいの形が「南部曲がり家」なのですね。

 

で、春になると、その馬に「お疲れ様だったなぁ」と衣装を着せて、パレードするのですが、その衣装飾りが豪華絢爛です。写真も載せておきましょう。

 

飾りには鈴もたくさんつけられて「シャンシャン…」と音が響く行列になるのです。

 

その「シャンシャン…」を岩手の人たち流の発音すると「チャングチャング」。それが短くなり「チャグチャグ」となったと言われています。

 

かっこいい踊りがあるわけでもなく、お囃子太鼓が響く祭りでもありません。ひたすらに町を馬が練り歩く祭りです。

でも、人と馬が優しく寄り添っている感じがすごく伝わってきて、ぼくはこの祭りが大好きです。

 

そして、この日は、馬の「迫力」を至近距離で楽しめます。

どんな迫力かというと、「農耕馬の持つ重量感」です。

「チャグチャグ馬コ」の馬たちは、乗馬用の馬とは違い、農耕馬です。彼らの足元はガッチリ太く、筋骨隆々。そんな農耕馬を近くで見ると、まるで「重戦車」ですよ。

戦車が煌びやかな飾りを纏っている姿は、本当に鳥肌ものです。

 

祭りの開催は6月です。実際には絵に描いた岩手山の雪はもっと少なくなっているのですが、あえてぼく自身が最も好きな残雪具合を絵の中にコンバートしました。

この水彩画は、、、そうですね、、、画家としてのぼくの「心のチャグチャグ馬コ」です。

 

+タク運営の「ムービーダイアリーズ」から今日の映画・この一本+

馬繋がりで、『戦火の馬』を紹介します。

監督は名匠スティーブン・スピルバーグ。第一次世界大戦が舞台の戦争に徴用された馬と飼い主の少年=青年の物語です。

一言、馬の演技力、すごいです。

スピルバーグも「馬がこんなにも表情豊かに演技してくれるとは…」と驚いたと言います。

また、後半舞台となる戦場シーンも、撮影監督が「プライベートライアン」のカメラマンですので、これまた見ものです

ちなみに英国の田舎町から物語は始まりますが、ロケされたのはコッツウォルズ地方の有名な小さな村「カースルクーム」です。

実際にぼくも現地に旅しましたが、映画の中に登場するカースルクームは今と変わらずそのまんま。でも見事に映画の中では1910年代の空気が漂っていました。

英国好きにもたまらない一本かと思います。

https://www.movie-diaries.com/war-horse-1216