2025-03-20

神戸個展3日目
祝日の今日、神戸の個展も本日折り返しです。
ぼくが神戸ではじめて個展を開いたきっかけは、東日本大震災の時に、見ず知らずの神戸からいらした方に助けていただいたことがきっかけでした。
助けてくれた方が暮らしている町で個展を開いてみたい…そう思ってギャラリーを探し、個展をしたのは8年前の春でした。
トアギャラリーさんを知り、隔年で3度お世話になってきました。
今回は知り合いの画家さんの縁でギャラリーデラパーチェさんにお世話になっています。
蓋をあけたら、こちらのオーナーさんは若い頃にヨーロッパを一年ほどバックパッカーで旅してきた方でした。
ぼくもバックパッカーでしたが、オーナーさんは一世代上。そう、シベリア鉄道経由でヨーロッパに向かった世代です。
「迷うこと、出会うことの奇跡」
バックパッカーに共通しているのは、素晴らしい出会いや、それに至る行動に偶然はなく必然だということを、肌で感じ取っていることでしょう。
ぼくと妻は1980年代の終わりにヨーロッパに旅してその感覚を受け取りました。
個展は旅だ
当たり前のことですが、1秒先のことは誰にもわかりません。
見も知らぬ町に降り立って、さあどっちに歩こうか?
そんな旅をしている時は、「ココロのレーダー」が高感度にアップしている感じです。
だから、たぶん、カンが働きます。なので素敵な出来事や出会いがやってきます。
これはね、ツアコンにくっついて歩くツアーでは働かないレーダーなんです。(ツアー会社の方、ごめんなさい)
なんでこんなことを書くかというと、個展もそれに近いのです。アウェイな個展ならなおさらです。
誰がみにくるかわからない会場で絵を並べているとき、まっさらな壁面に絵をかけていくとき、ぼくのココロのアンテナは、旅で見知らぬ駅に着いたときと似ている感覚になっています。
前に進んでいる限り、新しい風景との出会いや会ったことのない人との出会いが次々とが生まれます。
笑顔になる出会いもあれば一見ステキじゃない出会いもありますが、それは立ち位置で見え方が変わってくる相位的なものにすぎません。
前に進むぼくのココロを描いた絵は、おのずと誰かと出会うことが、決まっている…
これが、70数回個展を開き続けて、さらにフォロワーが誰もいない町で個展を試してきたぼくが感じている、確かなことです。
晴れ男の法則
ぼくは、晴れ男です。ぼくの旅先での晴れ確率はかなりな好成績です。
ところが旅の疲労が溜まってくると、雨になる。
不思議なんですが、旅の終わりあたりに雨が降ることが多いのです。
そのことからぼくは「未来は自分が作り出すものだ」と勝手に「晴れ男の法則」を導き出しました。
雨が降ることは悪いことではありません。
それは「そろそろ一度立ち止まった方がいいよ。」「ペースを落としなさい」という天がくれるサイン、と思っています。
お日様も雨もどちらも天の顔なのです。
今回、七十数回続けてきた個展ではじめて、在廊する時間に「2時間だけ」と制限をかけました。すみません、それは指定難病にかかり体調がすぐれないことの結果であり、自分で蒔いたタネでもあります。
しかし、さまざまな意味で「分かれ道」であると考えて、あえて会場に入らず休むことを選びました。
ぼくが不在の時間帯は、代わりに妻の久美子とギャラリーオーナーがお迎えします。
どうかご理解くださいませ。
今日、このブログを読んでいるあなたが、どんなにお金を持っていても、どんなにフォロワーが多くても、逆に財布の中に100円しかなくても、孤独であっても、たった今のその先、誰と会って誰とすれ違うか、何が起こって、どのようにその枝葉が伸びていくのかがわかる人は、いません。
一秒先の未来は、誰にでも公平に開かれています。
ぼくが筆を取って描くのは風景画ですが、染み込ませているのはそんな「前に進めば何かがある」という旅と天から得た未来へのスピリッツ…のつもりです。
個展は神戸・元町駅から徒歩8分ほどのギャラリーデラパーチェで開催中です。
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