• facebook
  • instagram
  • twitter
  • note
  • tumblr

#イラストレーション - Part 10

  • TOP
  • #イラストレーション - Part 10

岩手の情報誌「ラ・クラ」で絵本「交響曲『第九』歓びよ未来へ!」が紹介されました。100年前に第九がドイツ兵捕虜達によって日本ではじめて歌われたきっかけ。それは収容所長が戊辰戦争で敗軍の気持ちを理解していた会津若松出身の松江所長の存在があってのことでした。

東北で取り上げられたことがとても嬉しく思います。掲載ありがとうございました。

 

わたしは、その昔、何を間違ったか「学芸員資格」をとりました。ですが、35年前の当時、おおかたの博物館の門は閉ざされており、想い叶わず紆余曲折、今に至ります。…まあ、たいした想いでもなかったのでしょう。そんな宝と思っていた資格も持ち腐れて、もはや分解され土に還っています。

当時同級生で、その憧れた道に進んだ友人が、2人だけいます。彼らはすごい。ひとりが仙台土樋にある共生福祉会福島美術館で学芸員をしているOさんです。同じゼミだったのが縁で、いままで何度か福島美術館でのイベントや展示で作品がお世話になりました。

残念なことに、同館は今年をもって閉館が決定。彼女はそう告げつつ、私にこう振りました。
「タクチャン、記念に?廊下壁面にラクガキを描いてくれない?」

そんないきさつで昨日、美術館三階廊下にドローイングをしてきました。

当初は墨一色で「ラクガキ」のつもりでしたが、廊下に道具を広げ、壁の前に立つと、気がかわった。

「絵の具で描こう」。

その気持ちの変化に、学芸員になれなかった悔しさが、まったく無かったか?と言えばウソになる。
描きあげた絵のタイトルは「美術館からの眺め」。所要時間45分。
以前、美術館からは広瀬川と対岸の大年寺山が見ることができました。その風景を思い出しながら描いた作品です。

建物自体、取り壊されてしまうと聞いています。
学芸員になれなかった絵描きが、なくなってしまう美術館壁面に描く、、、ちょっと切ない仕事でした。

  

2018年6月1日、午後6時半、交響曲第九「合唱付き」が鳴門板東の空に響き渡りました。ドイツ兵俘虜収容所でドイツ兵たちが手作りの楽器をまじえ、感謝の気持ちと平和への祈りを込めて演奏したのが、ちょうど百年前の同日同時刻でした。

絵本「交響曲「第九」歓びよ未来へ!」(PHP研究所)のイラストを手がけた縁で式典に参列。席はなんと、二列目。一列目がドイツからきた俘虜達の末裔でしたから、特等席です。そんな席で聞くことができたのは、板東在住である原作者のくすのきしげのり先生の尽力があってのことでした。

会津若松出身の松江豊寿収容所長の銅像除幕式もあわせ、式典は終了。くすのき先生、PHP研究所の編集者さんと営業さんの四人で場所をうつし、一献。ぎりぎりでとれた鳴門市内の宿に投宿。(百周年イベントに世界中から第九を歌う会の何百という人たちが徳島そして鳴門へ集中していたのです。宿が取れた事自体奇跡です)あけて6月2日は、鳴門市文化会館でわたしも急遽絵本サイン会のテーブルに座ることになりました。

サイン会はうれしい悲鳴の行列。(式典でも鳴門市長が絵本の意義について触れてくださったので。。)飛行機の時間の都合でわたしはサイン会を途中退席。名残惜しくも鳴門をあとにしました。

第九が縁で、ニーダーザクセン州と徳島県、リューネブルク市と鳴門市は姉妹都市を結んでいるのですが、リューネブルグ・メドケ市長も式典参列。市長を目にした時、実はほっとしました。私が描いた楽団の中の「想像上のドイツ人」に似ていたのです。もちろん市長はそんなことは思わないでしょうけれど、私にイラスト打診のきっかけのひとつが「ドイツ人を描き分けられるイラストレーターに」ということもあったのです。

そんな慌ただしい鳴門でしたが、東北の私の眼には、鳴門の風景がとても新鮮で魅力的に映りました。いつの日か、徳島鳴門と福島会津若松、そしてドイツのリューネブルグの風景を描いて一冊の画集にまとめられたら素敵だな…と思いつつ徳島をあとにしました。

↓サイン会場

↓鳴門市文化会館ロビー

↓6/2付・徳島新聞特集一面

松江豊寿板東俘虜収容所長胸像

↓クリスティアン・ヴルフドイツ元大統領スピーチ

↓オマケ・絵本のためのラフ。鉛筆スケッチ。

 

 

 

クライアント/グレープシティ

英語教材絵本

鉛筆+painter

迫り来る商品群に圧倒される女の子。あれもこれも欲しいのですが、、、
 

クライアント/グレープシティ

英語教材絵本

水彩イラスト

ねずみたちをどう擬人化するか、ねずみたちの目線を意識したイラストレーションです。  

 

先日東京で働く娘から、「見つけた!」と写メが送られてきました。このポスターは、宮城県観光課が作成したものです。モチーフは仙台青葉城址の伊達政宗像です。
3連ポスターを2年続けて担当、B全版とかなりの大きさ
描いたモチーフは松島、蔵王、唐桑、鳴子、一目千本桜、そして青葉城址と合計6枚でした。

宮城に来てね!という観光客誘致がコンセプトですので、貼り出されるのはむしろ他県。
空港や宮城物産展などで目にすることができます。

以前、関西国際空港でみかけたときは、まるで分身が出稼ぎ頑張っている感じがして、とても嬉しかったです。

以下がデザインされる前のイラストです。タイトル部分を考慮して間合いをとっています。