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絵本「交響曲『第九』歓びよ未来へ!』くすのきしげのり・作/古山拓・絵/PHP研究所
交響曲第九のアジア初演に関わる奇跡のようなエピソードを一冊の絵本に。2018年6月、第九初演百周年にあわせての記念出版。
JR東日本「駅長オススメの小さな旅」表紙 水彩イラスト
パンフレット表紙/塩竃神社と塩竈桜・使用画材透明水彩
M・I・A
ときいて、「作戦行動中行方不明者」とぽんと出てくる人は、よっぽどの映画好きか、軍のことを知っている人でしょう。そんなタイトルの映画が昔ありました。missing in actionの略です。作戦中に行方不明になった兵士をそう言うらしいです。
東北学院大学(以下TG)を卒業して、しばらく私はM・I・A状態でした。バブル最盛期でしたが、仕事は不況どん底のアニメ業界。原画マンというほぼ日雇い状態の就労環境から、いくつかの会社を点々。住まいも変わり、当然行方不明者になっていました。よく今も「当時はM・I・Aでしたから」とつい言ってしまいますが、たいがいポカンとされます。(当たり前だ)
フリーランスイラストレーターとして、TGの学校案内の仕事なども何回かやっているのですが、そこは末端フリーランスの悲哀、名前が母校に伝わるはずもありません。母校と再度結びついたのは,広告代理店の営業K氏が私がTG出身者ということを知っていたからです。文学部を出て絵描きになっているという希少価値?が縁を呼び、TG・OB会報誌の仕事がその時はじまりました。震災前のことです。
このたびTG教養学部が設立30周年を迎え、一昨日の土曜日に紅陽グランドホテルで記念行事がありました。有り難くもお招きいただき、参列してきましたが、私が卒業したのは文学部史学科。それも35年以上前。盛大な式典でしたが知る人は学校関係者しかおらず、なんだか不思議な感じでした。
帰り際にわたされた記念品の中に、私が手がけたイラストを用いたクリアファイルが入っていました。
教養部の方が、気を効かせプロフィールまで作り同封してくれました。M・I・Aからなんとか生還した証として大切に使わせていただきます。このファイルが何かの縁に繋がることを信じています。ありがとうございました。
「外国人向けに日本語をわかりやすく伝えたい。理解を促すイラストは柔らかく、シーンをしっかり捉えた絵にしてほしい。」
そんなオーダーでえがいた今日アップしたイラストは、某大学の教育コンテンツ用のイラストです。
今年も同じコンテンツの仕事が動いています。今回もシーンを効果的に見せるのが第一目的。アート作品とは違い、イラスト本来の姿ですね。
個展では自分の世界を描き出しますが、解説イラストはあくまで主役の文を助ける脇役。描き方も発想もアングル構成も全然異なります。色合い、背景のトーンも最適なものを考えて気を配ります。たぶん見る方はそこまで読み取らないと思いますが。。。
「最適な構図・最善のアングル」を考えて描く。描きはじめはああでもないこうでもないと模索しますが、決まったときは快感です。その気持ちよさがあるからイラストレーターをやっているのかもしれません。
絵を商売にするためのスキルは、いろいろあります。イラストでも絵画でも一緒だと思います。デッサン力はもちろん、構成力や色彩感覚はいわずもがな。(この色彩感覚って、意外と時代に左右されるシロモノかもしれません。)お客様の意の、言葉に現れないところも汲まなければなりませんから、推測力も欠かせないものだと思います。ネットスキルやデジタルスキルも今やそのひとつ、、、このあたりはかなりあやしく、冷や汗ではあります。上手いヘタを突き破る「勢い」もスキルのひとつかもしれませんね。上手く見えないけど迫ってくるんだよなあ、って絵、ありますし。
でも一番大事な能力って、「自分を信じる」ことじゃないかな?どんな仕事でも一緒だと思いますが、意外に信じるって、ヘビー級のパワーが必要です。どんなときも、へこたれそうなときでも、「いける!」と信じる力。自分が塗る絵の具や、鉛筆で引く一本の線が信じられるか?
私は、信じています。だってそうでなければ、いままでご縁いただいたみなさんと、これから出合うお客さんに対して失敬きわまりないというものです。
さあ、明日も自分の線を信じれば、いい日がやってくる♩
特別な才能を持たぬ絵描きは♩鍛錬の日々。今日のトレーニングラクガキは、「侍」でした。…トレーニングドローイングなので、あれこれ突っこまないでくださいね(笑
exiles story3_登場人物設定_船を降りた男2_僧兵Kunai
顔には僧兵の証となるタトゥあり。
左肩には甲牛(皮が頑丈な、牛馬のような竜のような移動に使う動物)の皮で覆われた楯。刀は二本差し
カラーリングは暫定-仮
港から海沿いの道を町へ歩くluksとKunai.前を歩くのは宿の手配師Hanmiu
先日、仙台市商工会議所文化観光部会主催の講演会にいってきました。
講演は二つ。 講師仙台市文化観光局長・天野元氏による、「仙台市交流人口ビジネス活性化戦略〜日本一の体験都市を目指して〜」と、 講師リクルート・じゃらんリサーチセンター長・沢登次彦氏による、「観光の未来を予測する〜仙台・宮城・東北が今からやるべきこと〜」でした。
商工会議所から案内を受け取ったときから非常に興味がわき、出席即決。 内容はとても濃く、これから先10年の海外からの観光客=インバウンドを見据えた内容で、大きな指標をもらうことができました。
絵描きがなんで?と、思われるかもしれません。もともとアルティオの私たちは海外取材するときに基本的には個人で旅します。若い頃はいわゆるザックを背負ったバックパッカーでした。 長年そういった取材旅を続けるなかでいつも思うことがありました。それは海外の観光案内所=i=インフォメーションやゲストハウスに立ち寄ったときに受ける印象、旅の多様性へのサポートです。
私の仕事は絵を描くことですが、海外取材旅でうけとってきたそんなヒントを、絵に生かしつつ地元に還元できないものか?そのことを深く考える機会になりました。
商工会議所の今回の部会の出席者で、アーティストは多分ごくごく少数だったと思います。 観光業界の方々とは異なった表現者ならではの旅で得てきた目線を「地元の観光」に活かしていくことを探る。それが観光業界のプラスになるかどうかはわかりませんが、少なくともマイナスにはならないはず。そう思いました。
素晴らしい講演をくださった天野氏と沢登氏に感謝の講演会でした。ありがとうございました。
トップ絵は、仙台駅前の路地にある仙台朝市。下の絵は、英国コッツウォルズの玄関口となる町のひとつ、バーフォードを描いた「目抜き通り」です。 もちろんこの取材旅体験にも、地元観光に役立てるヒントが隠れているはずなのです。
だれでも子供の頃、何かに影響を受けて今があります。それはある人は野球かもしれないし、サッカーかもしれない。ラグビーってこともあるし、踊ることや釣り、木登りかもしれません。自分に影響を与えたモノってなんだろう?と考えるきっかけがありました。今年四月開催する人形作家さんとの二人展企画のアイデア出しの時のことです。
過去に遡ってみます。私の場合は好きでやっていたことって、小学生の頃は、貝塚ひろしの戦記マンガや松本零士の戦場まんがシリーズをまねて描くことでした。
中学高校では映画にはまり、テレビとは違う映像アートに夢中になりました。
ヤマトや999の時代です。アニメもよく観ました。出崎統と杉野昭夫が作り出す「家なき子」「あしたのジョー2」そして原作換骨奪胎の名作「宝島」が好きでした。(過去形じゃなく今も好き)
大学では、谷口ジロー「事件屋稼業」や守村大の「イブのおくりもの」、大友克洋「気分はもう戦争」に新しい世界を見、「アキラ」は雑誌掲載のトビラをスクラップ。よくアングルをマネしてラクガキしていました。
その後、アニメーターとして社会人をスタートしましたが、それは自然な流れだったように思います。
当時のアニメーターの師匠は「いいアニメーターになりたいならアニメを観るな。映画と能を見ろ」と私に言いました。当時、能は分からなかったけど、映画だけはよく観ました。
こうみてみると、絵画がほとんど出てきません。今の自分の基層となり血肉を作ってくれたのは、紛れもなく映画とマンガ=カートゥーンでした。
昨日、人形作家の藤村みゆきさんと四月開催の二人展「ブンガク・カートゥーン展」の打ち合わせがありました。
文豪や文学を題材にした二人展ですが、タイトルにはあえてカートゥーン=マンガという言葉をもってきました。
自分にエネルギーを与えてくれた世界を大切にし、敬意を評し、楽しんでみたいと思っています。
何が生まれるか、自分でもわかりません。二人で話していると、どんどんやりたいことが出てきます。
深いところで基礎となっている感覚を大事に、それこそポップコーンのように弾き出せたら楽しいだろうなと思っています。
(アップしたマンガは二人展とは全く関係ありませんが、実話です)
描いているときは、その絵がどこに嫁いで行くのかわかりません。ただただ無心に描きます。
このちびっ子達が花束を持っている絵は、アルティオオリジナルメッセージカードに使われている一枚ですが、原画が東松島市の鳴瀬中央医院に嫁ぎました。
院長先生がアルティオで「この絵は医院の壁にかけます」と決めてくださいました。先日写真を送っていただきました。
実は鳴瀬中央医院の待合室には4枚の私の絵が架かっています。そこに座る方は体調を崩してくる方が多いでしょう。そんな待合室でまっている間、すこしでも気持ちがほぐれてくれるといいな。
花を抱えたちびっ子ピクチャーは、スマイリー。もちろん快復オーラ全開ピクチャーです。
待合室の写真から院長先生の暖かさが伝わってきました。
イラストレーターとしての作品ファイル改訂版を作りました。
絵本、エディトリアル、パンフレット、その他いろいろお仕事で描き下ろした水彩イラストからカットまで、6枚ほどにまとめています。
ギャラリーのイラストレーションコーナーでもご覧いただけます。お仕事のご依頼はもとより、解像度が高いデータが必要でしたら、遠慮なく、こちらからお気軽にどうぞ。