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東北水彩画 「晩秋陽光」 大石田付近・山形
東北水彩画 有壁にて 宮城・有壁
染師 紺屋町にて・盛岡/岩手
仁賀保にて
12月のアルティオクリスマス企画「ちび絵まつり」の水彩画やアクリル画の仕込みが始まりました。6.5センチ×6.5センチのスクエアを基本サイズにしていますが、どうしても勢いあまってしまう絵もあります。そんなときは9センチ×9センチに変更、「ちょいちび絵」にしてしまいます。花から風景からはてはドイツ軍のサイドカーまで。描きたいものを楽しんで描いて行きます。
楽しんで、というとちょっと違う。おおかた描きはじめは「楽しく」スタートするのですが、小さな絵でも途中必ず「なんかちがうな…」としかめっつらになります。で、それを乗り越えたあとに訪れる歓喜。
まるで年末恒例のベートーベンの第九みたいです。
ちび絵祭りでは、今年出版された絵本「交響曲『第九』歓びよ未来へ!」(くすのきしげのり作・古山拓絵・PHP研究所)の原画も展示予定です。
アップした絵は9センチ×9センチのバラです。花びらが一枚落ちてできた間が愛おしかったです。
気にかけている方へ何かを送る。その品にちょっと添えるカード。アルティオでもプレゼント用にお求めくださるお客様にお使いいただくオリジナルのメッセージカードを作っています。もちろん、古山拓オリジナル水彩イラストを添えています。
ショップをひらいて気がつくことって、たくさんあります。メッセージカードもそのひとつでした。お客様から言われたわけではありません。それはある会社さんからのイラストのオーダーがきっかけでした。
「お客様が商品を渡すときに添えるメッセージカードの絵をお願いします」。。。この絵は、そんな依頼をくださった水産加工会社ポートさんのメッセージカードのためのイラストです。
「アルティオでも、ちび絵をお求めくださったお客様がプレゼントとして渡す時、一言添えるカードがあるといいよね」と店長。
小さなカードですが、思いのほか喜ばれています。
昨年、はじめてアルティオオリジナルメッセージカードを作りましたが、このたびさらに三種類のカードが完成しました。ちび絵をお求めの方に差し上げています。(メッセージカード三種ワンセット(108円)でもおわけしています。)
たった一言であっても気持ちって伝えられます。言葉ってすごいな。
絵が手元を離れ、お客様の御宅へ。
いつもどんなところに掛けられているのだろう?と、気になります。
生み出した絵はどんな絵であっても我が子と変わりないので、親心と一緒です。
昨日午前中、先般の藤崎個展で「椿の花」の水彩画を嫁がせてもらった方とお会いすることができました。「室内に気持ちよく掛けました。とてもいいかんじです」との言葉に嬉しくなりました。
そして夕刻、別の制作オーダーをいただいているお客様のご自宅へ。室内はとても品がある家具調度と心地よさ。制作はこれからですがおかげで描く絵と額のイメージがしっかり出来上がりました。
アップした写真の一枚(バラの絵)は、ニューヨークのアパートの壁面。こちらはニューヨーク在住の方が一時帰国の際アトリエアルティオで求めてくれた絵です。帰国後にFBを通じて送ってくれました。未だ旅したことの無いニューヨークに一足先に絵が。
下の一枚(墨彩書画)はフランスの室内。アトリエアルティオに立ち寄ったフランス人の旅行者Mさんが、日本旅のお土産にと。先日,彼の地フランスから届いたFBメッセージに添付されていた現地での室内写真です。句は正岡子規の「夕日に馬洗ひけり秋の海」。絵を描くように言葉を書きました。
「描いた絵を売るのは寂しくないのですか?」とよく言われます。
答えは嫁ぎ先の壁面にあるのです。絵がよりいっそう笑顔に見えるのが不思議です。
一番寂しいのは、絵が箱の中にしまわれていること。生み出した絵は、暮らしをともにする家族の一人になることが一番の幸せだと思うのです。
藤崎個展6日目が終わりました。快晴の今日は、クロスバイクで会場入り。気持ちよかった朝通勤です。
今日もたくさんのお客様にご来場いただきました。会場用として準備していたオリジナル水彩カレンダーも、うれしくも想定外の売れ行きで予定していた在庫が底をつき、急遽印刷会社さんへ電話、予備をまわしてもらいました。
外せない用事が10時半から11時まで入ってしまい、その間ギャラリーを留守にしてしまいました。お会いできなかった方に申し訳ありませんでした。本当にごめんなさい。
今日お嫁入りした水彩画の一点に「ベネツィアのゴンドラ」がありました。
お客様とこの絵を前にいろいろ話をしていましたが、ふとお客様がこういいました「この絵が最初から目に入って仕方が無いのよ」。。。そして絵にさらっと語りかけました。「我が家にきたいのね、じゃ、一緒に行こか」
その方にとって「ベネツィアのゴンドラ」は家族の仲間いりする,命あるものにちがいないです。対話のさりげなさが素敵でした。
明日は最終日です。終わりははじまりなので次への出発日(笑)。何かのついでがありましたら、どうぞお立ち寄りください。ありがとうございます!
明日が搬入日です。絵は額に入りまして、あとは持ち込んで飾るだけです。
こまごました雑務が残っているけれど、なんとかなりそうです。
今回の個展には、二点、今は無き風景を描いた作品を展示します。
それは、一年前まで仙台市街のどまんなかにあった、東北大学農学部キャンパスです。
フェンス越しに見たのどかな風景と、正門にあった小さな可愛らしい、けれども歴史の重みをなにげなく醸していた守衛室。その二点を描きましたので、記録として見ていただけるだけでも、うれしいです。
多分、こういうふうに記録を水彩画として残そう、という感覚は、史学科出のイラストレーター…という根っこゆえ少々強目なのかもしれません。人間は忘れやすい生き物ということは、歴史が証明済み。だったら大事なのは記録です。
なんてことのない風景ではありますね。しかし、ありきたりのものは四半世紀でありきたりではなくなってしまいます。あたりまえと思っていた昭和のたたずまいは,気がつくとすでにありません。静かに静かに気がつかないうちに消されていきます。
記録が写真や図面ではなく、心象を加えた水彩イラスト(画ではなくイラスト、と敢えて。)でも問題は無いでしょう。
今、キャンパスがあった広大な敷地は、重機が目立つだけの空虚な更地になっています。