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ジョンシルバー、山下将軍、カリブの沈没船、インディジョーンズ、、、とこの辺りから想像するのはなんでしょう?そう、宝の山ですね。人間はどうも金銀財宝にくらむDNAを持っているようです。もちろんわたしもそう(笑) 私の場合、宝くじで三年連続一万円があたった栄光の20代を最後に、どうやら宝くじ運は使い果たしてしまったようです。
私の友人にイタコさんがいますが、その話をしたら「古山さん、その時生活が苦しかったでしょう?神様が助けてくれたのよ、もう今はその助けも必要ないからあたらないわね」,,,いいんだか悪いんだか、というわけで、ここ数年は宝くじ売り場には並んだことがありません。
話がずれました。宝の山の話でした。宝は金銀財宝というイメージが子供の頃から刷り込まれているからいけない。私が思う宝は、本。『え?本?なーんだ』とあざけるなかれ。 たとえ虚構世界であっても、人の生き方さえ変える、また気力を支える。本ほどの仮想資金源、宝の山はないと私は思っています。映画も似ているかな。 一冊数百円から千円ちょっとの本。ノンフィクションからフィクション、絵本、ジャンルは様々、これこそ仮想財宝といわずして何という(笑)
さて、そんな本にからんだ仕事をご紹介します。(と、ここからは営業^_^)
仙台文学館発行の「文学館ニュース」最新号刷り上がりが手元に届きました。「シリーズ私の一冊」の挿絵を毎回描かせていただいています。今回は俳人・高野ムツオさんの文章に挿絵を添えました。
「一冊の本が生き方を変える」ということを毎回寄稿される文章を読んでいると感じます。わたしは毎回取り上げられた本に目を通すことにしていますから、なおさらそれがわかります。やはり本は宝箱だ。
刷り上がりは一色で刷り上げられていますが、原版は水彩で着彩したイラストレーションです。なので、ここでカラー版もアップします。ご笑覧ください。
九月のはじまりです。和名、長月。いい響きです。
皆様は長月に何にチャレンジするのでしょう?わたしの長月は、今開催中の山形大沼個展とともにはじまりました。今日も山形入りです。同時に9月27日からスタートする藤崎個展の制作と、カレンダー制作が三本。某クライアントさんからの年末へ向けての仕事やレギュラーのお仕事と、和名とは真逆のもっとも短いひと月になりそうです。
絵柄は、私の2018オリジナルカレンダー2タイプから、トップ絵に水彩画【tourist】(ヨークシャー・イングランド)、もう一枚の水彩画は【鷲たち遥かに海】。フランス・コートダジュールに旅したときの風景画、トゥレットシュルルーという鷲の巣村です。
素敵な九月になりますように!!
Seaford ホワイトクリフ・セブンシスターズの足がかりになる町。
なりたい自分になる方法のひとつは、迷い旅にでること。これにうなずく方は、旅が好きな方なら多いのでは、と思います。
「明日はどっちにいこう?」ワイルドなそんな旅はおもわぬ出会いをもたらし、「感謝と導き」の関係を確信させてくれますね。自分にとっていらないものは何なのかも気づかさせてくれる。
先日、イギリス人と日本人のご夫妻と会食しましたが、私が描く仕事でいこうと決意させてくれたイギリス旅を強烈に思い出しました。
あの旅で出合った様々な出来事や、人からもらった言葉が絵描きへの道へすすめてくれた。なんていうとかっこいいけど、意外にも絵描きになるのは簡単、「わたしは絵描きです」と言えばいい。続けることが実はごっつワイルドではあるのです。続けるコツは、「逃げ道を塞ぐ」^_^これにつきます(身もふたもないな)
そんな迷い旅で出合った、カンタベリーの長屋。十数年前に描いて納めた一枚。所有者は建築コンサルタントの方。いまだに会うたびに「オフィスに掛けてあるこの絵は最高だよ」と言ってくれます。うれしい一枚です。
今日のブログは、7月27日開催された「おはなしの部屋△【san:kaku】」第二夜 つれづれ。
二回目のゲストは、佐藤敏悦さん(東北民俗の会 会長)
皆さん、仙台の〈荒町〉という町名はご存知でしょうか?
〈荒町〉とは麹を作るところという意味なんだそうです。その荒町ですが、伊達政宗が生まれた山形県米沢市から→宮城県岩出山→仙台 検察庁の裏手→さらに美味しい水のある現在の場所へと町が移動していったそう。まさに、政宗と共に食文化も移動していった!ということ。もう最初の掴みからトリビアでした。
江戸時代からの駄菓子(関東以北と以南では呼び名も違う)の形がしっかり残っているのは、日本でも仙台駄菓子くらいだそうで、これは仙台人はもっと誇ってもいいことではないだろうか。
対して、宮城の食文化は江戸時代からそのまま継承されているものはないという、、あのハゼが入った仙台のお雑煮でさえ、江戸時代には食されていなかったというからビックリです。
そして、昨夜のおはなしで、私が一番心に響いた言葉は、
「原点に立ち返る」ということ。
歴史を紐解いていくと、いろんなものが見えてきます。食文化に限らず全てのことに通じるこの力強い言葉に、背筋がピンと伸びた思いがしました。
佐藤敏悦さん、ご参加の皆様、昨夜も素晴らしい時間をありがとうございました!!
*現在、ゲストの佐藤さんが関わる「ふるさとの駄菓子」展が、東京LIXILギャラリーで開催中です。(仙台駄菓子の老舗、石橋屋さんの記録)ご興味のある方は是非!
a lighthouse_sevensisters/UK
Tourrettes-sur-Loup 南フランス
7月です。あっという間に夏がきました。
今年のオリジナルカレンダーは二種類ありますが、ひとつはフランスの旅カレンダーで「ニースの小舟」。もう一種類のカレンダーの七月は、下記にアップしたポルトガルの南部の小さな村、モンサラーシュです。
この取材旅のときも暑かった。気温は連日40度を越えていたことを記憶しています。小さな子供達をつれて妻と四人で旅していたわたしたちに、その熱波は想定外のトラブルをもたらしました。
詳しいことは割愛しますが、結果、村に予定外の数泊を余儀なくされました。
今、絵を見るたびまっさき思い出すのは、滞在中親身になって私たちの面倒を見てくれた、宿の若夫婦、そしてようやく村から出発できるようになった私たちを見送ってくれたその家族たちです。
多分彼らは私たちのことを憶えていないでしょう。それでも私たちの思い出には深く刻まれています。
私はモンサラーシュ村を過去何枚も描いています。なぜならば描くたび、絵を見るたびに、『旅は「教え」のために何かを引き起こし、気持ちを前に進めていれば、必ず助けを現出させてくれるのだ』ということを思い出させてくれるから。
絵の取材旅なんて、優雅とはほど遠い。あっちでトラブル、どこかのだれかに助けられ、またまた別のところでトラブル遭遇。どぎまぎしたり、落ち込んだり、たどたどしく訪ねたり。かっこわるいったらありはしません。
だから、あの国、この町、助けてくれた人たちや町を美しく思い出すのです。